失った歯の治療である「インプラント」と歯並びの治療である「歯列矯正」の両方を検討中の場合は、どっちを先に始めた方が良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。歯科治療を行う順番というのは、患者さまの症状やご要望によってその都度、大きく変わるものですが、治療の性質を踏まえると推奨される順序は自ずと決まってきます。そこで今回はインプラントと歯列矯正を行う順番についてお伝えしたいと思います。

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どっちが優先?インプラントと矯正治療

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歯科治療において、インプラントと矯正治療はどちらも重要な役割を果たしますが、患者の状態や治療の目的によって、どちらを優先すべきかが異なります。以下では、インプラントと矯正治療のそれぞれの特性を理解し、どちらが優先されるべきかを考察します。

1. インプラント治療の特性

インプラント治療は、失った歯を補うための方法です。人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上にクラウンを取り付けることで、自然な歯に近い機能と見た目を提供します。インプラントは以下のような特徴があります。

  • 骨の安定性: インプラントは顎の骨に直接埋め込まれるため、骨の安定性が重要です。インプラントを行う前に骨の質や量を評価し、必要に応じて骨造成を行うことがあります。

  • 長期的な解決: インプラントは、適切に維持管理されれば長期間にわたって使用できるため、歯を失った場合の長期的な解決策となります。

2. 矯正治療の特性

矯正治療は、歯並びや噛み合わせを改善するための方法で、歯を所定の位置に移動させることを目指します。矯正治療には以下のような特徴があります。

  • 歯の移動: 矯正治療では、歯を動かすための装置を使用します。歯の移動には時間がかかり、治療期間中は定期的な調整が必要です。

  • 機能的な改善: 矯正治療は、見た目の改善だけでなく、噛み合わせや発音の問題を解決するためにも行われます。

3. インプラントと矯正治療の優先順位

どちらを優先するかは、以下のような要因に依存します。

3.1 治療の目的

  • 欠損歯の補完が必要な場合: 失った歯を補う必要がある場合は、インプラントが優先されることがあります。特に前歯などの重要な部位で、見た目や機能の改善が急務である場合、インプラントが適切です。

  • 歯並びや噛み合わせの改善が必要な場合: 歯並びや噛み合わせに問題がある場合、矯正治療が優先されることがあります。矯正治療により、歯並びが整えられた後に、インプラントを行うことで、最終的な仕上げがより正確になります。

3.2 治療のタイミング

  • 矯正治療中にインプラントを行う: 矯正治療が進行している最中に、インプラントを行うと治療の複雑さが増すことがあります。通常、矯正治療が完了した後にインプラントを行う方が効果的です。

  • インプラント治療後に矯正治療: インプラント治療を先に行い、その後で矯正治療を行うこともあります。この場合、インプラントが安定してから矯正治療を開始するため、より精密な治療が可能です。

3.3 患者の状態

患者の骨の状態や全体的な口腔内の健康状態も考慮する必要があります。例えば、骨の厚みが不十分であれば、先に骨造成を行い、その後にインプラント治療を行うことがあります。また、矯正治療が必要な状態であれば、矯正治療を優先し、その後にインプラントを行うことが適切です。

4. まとめ

インプラントと矯正治療のどちらを優先するかは、治療の目的や患者の状態によって異なります。一般的には、失った歯の補完が急務である場合はインプラントが優先され、歯並びや噛み合わせの改善が主な目的であれば矯正治療が優先されます。どちらの治療が最適かは、専門の歯科医師と相談し、治療計画を立てることが重要です。


執筆監修
理事長 座馬良明